合う場所を探して
マルチ商法から抜け出したのと前後して、自分は大手企業を辞める決断をしました。
製造業から離れたかった
辞めた一番の理由は、製造の仕事がどうしても自分に合わなかったことでした。どんなに頑張っても、うまくできるようにはならなかった。もう製造業には関わりたくない。そう強く思うようになっていました。
ここから自分は、自分に合う場所を探して、転職を繰り返していくことになります。
犬が好きで選んだペットショップ
最初に選んだのは、ペットショップでした。もともと犬が好きで、これなら好きなことを仕事にできると思ったのです。
けれど、実際に働いてみると、思っていたようにはいきませんでした。犬のふんのにおいがどうしても慣れず、土日も休みではないため、友達と予定を合わせて遊ぶこともできなくなりました。それに加えて、営業のノルマもありました。好きなはずの犬と関わる仕事のはずが、自分の生活とは噛み合わなくなっていきました。

歯医者向けの倉庫での仕事
次に選んだのは、歯医者向けの商品を扱う倉庫での仕事でした。営業担当が頼んだ商品を用意する、ピッキング作業が中心でした。
ここでは、上司との折り合いがうまくいきませんでした。残業は一日2時間以上あるのが当たり前という環境で、体力的にも精神的にも負担が大きい日々が続きました。そんな中、正社員が自分を含めて3人辞めるという話が出て、自分もその流れの中で退職することになりました。
3日で辞めたベンチャー企業
その後、ベンチャー企業の営業職に転職しました。ルート営業で、ノルマはないと聞いていたことも決め手の一つでした。
けれど、研修を受けるうちに、実際にはノルマが存在することを知りました。「話が違う」。そう感じた自分は、わずか3日でその会社を辞めることになりました。
コーチのアルバイトで見えたもの
その後出会ったのが、部活動のコーチのアルバイトでした。これが、今までとは違い、とても楽しい仕事でした。
子供と関わること、子供と遊ぶこと。それ自体が、自分にとって純粋に楽しいことだったのです。遊んでいるだけのつもりでも、周りからは「いい先生」に見えていたようでした。思えば高校生の頃から、人に勉強を教えることが好きだったことを、この時期になって改めて思い出しました。

今の仕事へ
「子供に教える仕事で、土日祝が休みの場所」。そんな条件で、以前から付き合いのあった転職エージェントの担当者に、職場を探してもらうことにしました。
そこで見つかったのが、放課後等デイサービスの仕事でした。これが、今の仕事につながっていくことになります。
遠回りしたからこそ
大手企業を辞めてから、いくつもの職場を転々としました。合わないと感じては辞め、また新しい場所を探す。そのたびに、少し落ち込んだり、迷ったりもしました。
けれど、そうやって遠回りをした先で、今の仕事に出会えたのだと思います。あのとき、どれだけ合わない場所を経験したかがあったからこそ、今の場所がどれだけ自分に合っているかが分かるのかもしれません。