崩れていく毎日
高校を卒業したあと、大手企業に就職し、寮生活を送ることになりました。中学・高校と、良いことも悪いこともありながら過ごしてきた自分にとって、これが新しい生活の始まりでした。
器用にできない自分
配属された現場での仕事は、思っていたよりもうまくいきませんでした。自分は昔から不器用なところがあり、作業のスピードや正確さで、周りについていけないことが多かったのです。
周りは派遣社員やメイト社員が多い職場でした。「正社員である自分が、派遣の人たちよりもできていないのはまずい」。そう感じるようになっていきました。周りからの視線が痛くて、居たたまれない気持ちになることもありました。
その焦りから、休憩時間を削って、作業の準備にあてるようになっていきました。休むはずの時間を削ってでも、少しでも周りに追いつかなければ。そんな気持ちで、毎日を過ごしていました。
夜勤が始まって
そのうち、夜勤にも入るようになりました。もともと自分は、学生の頃から夜更かしをしたことがないタイプで、夜が遅くなるとそれだけで体調を崩してしまうような人間でした。

夜勤が始まってから、小さなことでイライラすることが増えていきました。製造の仕事がうまくいかない時期も重なり、細かいことが気になるようになっていきました。それまでは「これでいい」と思っていた製品が、だんだんと自分の中で分からなくなっていったのです。何度も同じところを見返すようになりました。
ご飯はちゃんと食べているつもりなのに、体重は落ちていきました。自分でも、何かがおかしいと薄々感じていたと思います。それでも、休むという選択肢は自分の中にありませんでした。
倒れた日
そして、ある日。
体調がどんどん悪くなっていく中で、自分は突然倒れてしまいました。周りの人が異変に気づいて駆け寄ってくれましたが、自分では立ち上がることができませんでした。
そのときの記憶は、はっきりとは残っていません。頭の中には、テレビの砂嵐のような映像が流れていて、「逃げろ」という言葉だけが浮かんでは消えていました。
その日の帰り道
その日は夜勤先から「もう帰っていい」と言われ、なんとか立ち上がって、タクシーで家に帰りました。家に着くと、親に泣きながら泣きついたのを覚えています。

積み重なっていた無理が、あの日、限界を迎えたのだと思います。「派遣の人よりできていないとまずい」「休憩を削ってでも追いつかなければ」。そうやって自分を追い込み続けた結果が、あの倒れた瞬間だったのかもしれません。
ここから先、自分がどう休職に至り、どう向き合っていったのかは、次の記事で綴りたいと思います。